指圧・マッサージの「強さ」について
指圧やマッサージを受けるとき、どれくらいの強さで受けたら良いんだろう？という疑問は、マッサージを受ける多くの方が思われていることかも知れません。「少し痛いけど、これくらい強くないとコリがとれないのだろうから我慢して受けよう」とか、「あんまり圧されてる感じがしないんだけど、言ったほうがいいのかな？」とお感じになる方もいらっしゃるかと思います。実際のところ、どれくらいの強さで受けたら良いのでしょうか？まず、強い圧についてですが、痛く感じるほど強く圧されるのはオススメできません。圧されて「気持ち良く感じるくらいの強さ」が最適な強さだと思います。たとえば格闘技などで強烈な蹴りやパンチを受けるときに筋肉に力を入れてその強刺激に耐えたりします(筋性防御と言います)。先生に叩かれるとき(今の時代はありませんが)ぐっと歯を食いしばり息を止めてこらえます。指圧やマッサージをお受けになっているときも、力んでしまうくらい強く圧されてしまいますと、筋肉を硬くして防御しているのと同じ状態でかえって筋肉は緩まない上、受けている人も大変疲れてしまいます。なので、受けているとき脱力していられるくらいの強さ、呼吸が通常通りにできているくらいの強さが最適です。
次に、圧されているか感じないようなときですが、この場合、疲労度が強く筋肉が非常に凝りすぎていて痛み感覚が麻痺してしまっていることが多いです。なので、強く圧さないと感じなくなっているのですが、強く圧しすぎると、もみかえしを起こしてしまう可能性があり注意が必要です。もみかえしとは、筋肉に強い刺激が加わったことによる炎症です。筋肉は、表面近くの浅い筋肉・かなり深い部分の筋肉・薄い筋肉・厚い筋肉など様々です。強く圧し過ぎると表面の筋肉にばかり圧がかかりすぎて深部の筋肉までは届きづらいのです。施術者側は余分な力は入れず、お受けになる方は脱力しているほうが深部の筋肉まで圧を届けやすく、緩みやすくなるのです。
筋肉が緩んでくると、だんだん呼吸が深く、楽になっていきます。体がポカポカして眠ってしまう方もいます。疲労がたまってくると呼吸が浅くなり疲れがとれにくくなってしまいますが、呼吸が深くなると体中に酸素が多く運ばれるようになり、細胞が活性化します。体がポカポカしてくるのは、隅々まで血液が巡っている証拠で、乳酸と呼ばれる疲労物質が流し去られ体が健康な状態へと向かいます。これらの兆候は指圧の効果が現れていて、とても良い状態です。らくだはうすでは、このような受けていて気持ちのいい指圧で、施術後はスッキリするような指圧を心がけています。
※もし、お受けになっているときに「少しもの足りないなぁ」とお感じになるときは遠慮なくお申し出ください。圧を調整いたしますので施術の途中でも結構です。ただ、こちらがこれ以上強く圧すのは危ないな、と感じましたら圧を控えさせていただくこともございます。
2021年05月08日 18:00
